俳優を目指す方へ「オーディションの審査内容」|種類と合格ポイント

俳優を目指す上で避けて通れないステップのひとつがオーディションです。
しかし、オーディションと一口に言っても、どのような審査があるのか、何を準備したらよいのか不安な方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、俳優オーディションで実際に行われる審査内容を詳しく解説します。
さらに、オーディションで評価されるポイントや、合格するためのコツをご紹介していきます。
俳優オーディションの種類
俳優を目指すうえで、オーディションへの合格は重要なステップです。
とはいえ、日々さまざまなオーディションが開催されており、その内容や審査基準は目的や主催者によって異なります。
俳優オーディションは大きく分けて以下の3種類があり、自身の目標や現在のスキルに合ったものを選ぶことが大切です。
- ・芸能事務所のオーディション
- ・俳優スクールのオーディション
- ・出演オーディション
ここでは、それぞれのオーディションの特徴を詳しくご紹介していきます。
芸能事務所のオーディション
多くの方が目指すのが、芸能事務所の所属オーディションです。
事務所に所属することで、キャスティングのオファーやマネジメント、レッスンなど、さまざまなサポートを受けられるようになります。
オーディションでは演技力や表現力といったスキルはもちろん、人柄や雰囲気なども含め、事務所の方針にマッチしているかも重視されます。
経験や年齢を問わず所属者を募集している事務所も多いため、未経験の方にも十分チャンスがあるといえるでしょう。
俳優スクールのオーディション
俳優を目指し始めたばかりという方や、プロとしてのスキルを伸ばしたいという方におすすめなのが、俳優スクールや養成所が主催するオーディションです。
俳優スクール・養成所では、俳優として求められる基礎から実践的なスキルまでをしっかり学べます。
なかには芸能事務所とつながりや、在学中からドラマや舞台に出演できるチャンスがある俳優スクールもあります。
スキルを高めながら、実際の俳優業としての経験も積みたいという方には最適な環境と言えるでしょう。
スクールに所属するためには、各スクールが開催するオーディションを受ける必要があります。
オーディションでは、実力や経験だけでなく、素質や個性がより重視される傾向です。
そのため、これから俳優を目指したいと考えている方にもチャレンジしやすいのが特徴です。
出演オーディション
出演オーディションは、映画やドラマ、舞台などの出演枠に直接応募するものです。
制作側が特定の役に合うキャストを募集する形式のオーディションで、芸能事務所に所属していなくても応募できる場合があります。
すでに一定のスキルがある場合には、出演オーディションを受けるのも有効な手段のひとつ。
また、出演オーディションでは、本人の実力はもちろん、役柄に合っているかも重要な評価ポイントです。
作品の規模や役柄によっては未経験者にはハードルが高く感じるかもしれませんが、積極的にチャレンジすることで新たなチャンスにつながる可能性も十分にあります。
俳優オーディションの審査内容
俳優になるためには、オーディションへのエントリーが必要です。
オーディションに合格すると、俳優としてデビューするチャンスが広がるため、受ける前に内容をしっかり確認して準備を整えることが大切です。
審査の内容はオーディションによって多少異なりますが、一般的には以下のような流れで行われます。
- 書類審査
- 面接
- 実技
- 即興
それぞれの審査内容について詳しく見ていきましょう。
1. 書類審査
多くの俳優オーディションでは、始めに書類審査が行われます。
基本的なプロフィールや写真(全身・バストアップ)、さらに自己PRなどを簡潔にまとめて提出。
出演オーディションの場合は、書類に加え、自己紹介動画や、簡単なスクリプトを使った映像作品の提出が求められることもあります。
書類審査の段階では、審査員が応募者と実際に会う前に、人物像を判断するための情報が求められる傾向です。
書類審査を通過しなければ次のステップに進めません。
最初の関門として重要な役割を持っているので、対策はしっかりと行いましょう。
2. 面接
書類審査を通過後に行われる審査は、面接です。
面接は一般的には事務所やスクールで行われ、大規模なオーディションでは専用の会場が用意されることもあります。
オーディションによっては、オンライン面接が行われる場合もあるため、面接当日までに確認しましょう。
面接では、自己紹介や自己PR、質問への受け答えなどを通じて、自分自身をより深く知ってもらう機会となります。
基本的には、数人の審査員に対して応募者一人、もしくは少人数のグループで行われ、決められた時間の中で自身をアピールする形式です。
3. 実技
実技審査では、実際に演技やパフォーマンスを披露する場となります。
目指すジャンルやオーディションの種類によってさまざまあるものの、よくある内容は以下のとおりです。
- ・セリフの読み上げ
- ・歌唱
- ・ダンス
- ・オーディション参加者とのかけあい
あらかじめ台本や課題が渡され、準備しておいたものを当日発表する流れが一般的です。
4. 即興
実技審査の一環として、即興で演技力や表現力をチェックされることもあります。
テーマやシチュエーションが与えられ、短い準備時間で発表を行う流れが多いです。
予測できない展開でも落ち着いて対応できる柔軟性や、瞬時に想像力を働かせて表現をする瞬発力などがないと難しいといえます。
難易度が高いパートではありますが、実力を発揮できればさらに好印象を与えられるでしょう。
オーディション審査ごとの評価ポイント
俳優オーディションでは、審査の段階ごとに評価されるポイントが異なります。
審査員は限られた時間の中で多くの応募者を評価するため、短い時間でも自身の魅力を伝え、印象に残せるかが成功のカギとなります。
ここでは、書類審査・面接・実技・即興の各ステップにおける、具体的な評価ポイントを解説していきます。
書類審査
オーディションで初めの関門となる書類審査のなかで特に重要なのが、写真とプロフィールです。
写真は第一印象を大きく左右する要素なので、以下に注意すると好印象につながります。
- ・清潔感のある服装
- ・自然な表情
- ・姿勢の良さ
過度なメイクや加工はかえってマイナスになることもあるため、できるだけナチュラルな魅力を意識しましょう。
写真は自身で撮影するよりも、スタジオでプロのカメラマンに撮ってもらうことがおすすめです。
クオリティが上がるだけでなく、表情やポーズなどのアドバイスをもらえる場合もあります。
プロフィール欄では、自身の個性や魅力を簡潔に伝えることが大切です。
長文になりすぎると、審査員が読みづらいだけでなく、ポイントが伝わりづらくなりがち。
そのため、相手の読みやすさを意識しながら、最も自身が伝えたい要点に絞ってまとめていきましょう。
また、指定のフォーマットがある場合はルールに従うことも必須です。
基本を押さえたうえで、自分らしさが伝わる書類に仕上げていくのがコツです。
面接
面接では、以下のポイントが評価されます。
- ・実際に会ったときの雰囲気や人柄
- ・話すときの姿勢・マナー
- ・端的に答えられるコミュニケーション力
最初に行う自己紹介や自己PRでは、第一印象をしっかり残せるよう、自身の特徴を簡潔にわかりやすく伝えることがポイントです。
また、審査員との質疑応答では、受け答えの内容だけでなく、姿勢やマナーも見られています。
相手の目を見て話す、はっきりとした声で受け答えをする、といった基本的な立ち振る舞いができているかどうかで印象は大きく変わってきます。
さらに、面接には制限時間が設けられていることもあるため、限られた時間内に伝えたい内容をまとめるスキルも求められます。
実技
実技審査では、俳優としての表現力や演技力など、総合的なパフォーマンスが評価されます。
セリフを読むときの滑舌や間の取り方、声の大きさなど、さまざまな要素がチェックの対象です。
事前に出された課題を発表する際には、どれだけ台本を読み込んでいるか、役と深く向き合ってきたかといった姿勢も見られるため、しっかり準備をして臨むことが重要です。
また、芸能スクールや初心者を対象としたオーディションでは、やる気や将来性が重視されるケースも少なくありません。
このように、実技審査はオーディションによって幅広い視点から評価されるため、傾向を把握したうえで自分の魅力を精一杯表現することが大切です。
即興
即興審査では、テーマやシチュエーションがオーディションのなかで与えられ、自分なりのアイデアを考え演技や表現を行います。
実技審査と異なり、事前の準備時間がしっかりとれない分、柔軟な対応力やクリエイティビティがポイントになります。
たとえ予想外のテーマを与えられても、自分なりに感じたことや考え、自信を持って表現することで、審査員の印象に残りやすくなるでしょう。
即興力は、日々の生活で養えるものの、ある程度の慣れも大切です。
日頃から想像力を高めるトレーニングやテーマを想定した練習をしておくと、本番でも落ち着いて臨みやすくなるでしょう。
俳優オーディションに合格するためのポイント
俳優オーディションで合格を勝ち取るためには、以下のポイントを押さえて対策することが重要です。
- ・基本的な礼儀やマナーは必須
- ・自分の個性や強みを知る
- ・事前準備をしっかり行う
- ・自信をもってオーディションに臨む
- ・未経験・新人向けのオーディションもチャンス
もちろん見た目やスタイルも個性のひとつではありますが、審査員は将来性やモチベーションをより重視する傾向があります。
自分自身の魅力を最大限に引き出し、印象に残る人物としてアピールするためには、事前の準備は欠かせません。
ここでは、俳優オーディションに臨むうえで意識しておきたい具体的なポイントを詳しくご紹介します。
基本的な礼儀やマナーは必須
俳優オーディションでは、スキルや技術だけでなく、挨拶や言葉づかいなどの人間性も評価されます。
プロの俳優として活動していくためには、年齢や経験に関係なく、基本的な礼儀やマナーを身に着けておくことも重要です。
どれだけ才能があっても、礼儀がなっていなかったり協調性に欠けていたりすると、信用を失ってしまいかねません。
自然とプロフェッショナルな立ち振る舞いができるよう、普段から基本的なマナーを大切にする姿勢を意識するようにしましょう。
自分の個性や強みを知る
オーディションには多くの応募者が集まります。
審査員に自分を印象づけるには、人とは違う個性は何かを理解しておくことが大切です。
たとえば、「表情が豊かで、周りの雰囲気を変えられる」「力強い声質で、説得力のある話し方ができる」といったように、より具体的に掘り下げることで、自分だけの魅力としてアピールできます。
また、一人で考えるのでなく、自分のことをよく知る家族や友人に聞いてみるのも効果的な方法です。
第三者の意見を参考にすると、自分では気づかなかった魅力を知れるかもしれません。
自身の個性をアピールすることで、審査員の記憶にも残りやすくなるでしょう。
事前準備をしっかり行う
オーディション本番に向けた準備は、合格を左右する重要な要素です。
志望動機や将来の目標など、よく聞かれる質問をあらかじめ想定しておくことで、当日の受け答えがスムーズになります。
慌てずに自分の言葉で話すことで、相手に自信が伝わり、好印象を与えられるでしょう。
また、演技などの課題が出される場合には、事前に何度も練習を重ねることが大切です。
鏡の前で動きを確認したり、録画して客観的に見直したりすることで、完成度をさらに高められます。
自信をもってオーディションに臨む
オーディションでは、緊張感がある中でも、自分らしく振る舞うことが何より大切です。
当日はストレッチや深呼吸をして、できるだけリラックスした状態で臨むことで緊張を和らげられるでしょう。
また、これまで積み重ねてきた準備や練習を振り返ったり、当日の流れをシミュレーションしたりすることで、自信を持って自分を表現できようになります。
未経験・新人向けのオーディションもチャンス
一般公募や芸能スクール開催のオーディションでは、未経験者や新人を対象とした募集も数多く行われています。
特に、芸能スクールやプロダクション主催のオーディションでは、スキルよりもやる気や将来性を重視した選考が行われることが多いです。
これからスキルを伸ばしてデビューを目指したい方にとって大きなチャンスとなるでしょう。
経験がなくてもオーディションに参加することで、芸能界への第一歩を踏み出せます。
しっかりと準備して合格をつかもう
俳優オーディションで合格を勝ち取るためには、日々の準備と、いかに自分の個性を光らせるかが成功のカギとなります。
自分の個性や魅力を見極め、それをどのように表現するかを研究することで、審査員の印象に残る存在として評価されるでしょう。
また、事前に審査内容を確認し、それに合わせた準備をしておくと本番も落ち着いて対応することができます。
なお、オーディションの細かい内容や審査基準は主催者によって異なるため、詳しい情報は各スクールやプロダクションの公式ホームページなどで事前にしっかりチェックしておきましょう。
以下のページでは、おすすめの俳優スクール情報を紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてください。